夫婦共有名義で不動産を所有する場合のメリット・デメリット

夫婦共有名義で不動産を所有する場合のメリット・デメリット
夫婦で共同で不動産を購入する際には、単独名義と共有名義の2つの方法がありますが、今回は共有名義について詳しく説明します。
共有名義とは、夫婦が出資した割合に応じて不動産の所有者を登記する方法です。
例えば、5000万円のマンションを夫が2500万円、妻が2500万円出し合って購入した場合、夫婦は2分の1の持ち分を共有名義で登記します。
共有名義のメリット
共有名義にすることで、以下のようなメリットがあります。
1. 住宅ローン控除を夫婦それぞれが受けられることができる。
共有名義で不動産を登記すると、夫婦それぞれの収入に対して住宅ローン控除の適用を受けることができます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の0.7％が所得税と住民税から減税される制度です。
新築住宅の控除期間は原則13年間、中古住宅は10年間となります。
夫婦が共働きの場合、共有名義の方が単独名義よりも減税額が多くなるため、税金面でのメリットがあります。
しかし、共有名義にしても実際の所有権は夫婦の間で共有されるわけではなく、登記上の持ち分がそれぞれに分かれるだけです。
したがって、将来的な売却や相続などの際には、登記上の持ち分に基づいて権利が分配されることになります。
2. 配偶者が亡くなった場合、遺産分割の手続きが煩雑になることもある。
共有名義のままでは、配偶者が亡くなった場合、遺産分割の手続きが煩雑になることもあります。
共有名義の場合、遺産分割するためには、相続人全員の同意が必要となり、手続きが複雑化してしまいます。
一方、単独名義であれば、配偶者が亡くなった場合には、相続人が明確になり、遺産分割の手続きがスムーズに行えます。
参考ページ：共有 名義でローン は 夫 のみで離婚 財産 分 与 家 共同 名義の場合のメリット・デメリット
以上が夫婦共有名義で不動産を所有する場合のメリットについての説明です。
共有名義は税金面でのメリットがある一方で、遺産分割の手続きが煩雑になる可能性もあるため、慎重に検討する必要があります。